金権・腐敗の実態
■政調費疑惑 別年度も
―埼玉・越谷―

▲公明党越谷市議団が偽造した疑いのある政調費領収書(『しんぶん赤旗』H19.4.19)=白紙領収書を使った政務調査費(2005年度)の不正支出が発覚した埼玉県越谷市の公明党越谷市議団(6人)が、前年の04年度にも政調費の領収書を偽造していた疑惑が18日、本紙の調べで浮かびあがりました。
問題の領収書は、東京都新宿区信濃町のフルーツパーラー店が発行した5千355円の領収書。同市議団が市議会に提出した領収書のコピーでは「公明党越谷市議団」のあて先で、日付は「平成16年12月22日」となっていました。「行政調査謝礼」として政調費から支出されました。
ところが発行番号「036532」の領収書の日付の記入面に「平成17年」と書かれた部分が「16年」と書き直されており、同市議団の会計責任者だった杉本千恵子市議と同姓の訂正印が押されています。
本紙は、同店に「036532」の領収書について問い合わせました。同店にある領収書控えによると同番号の領収書は、金額は同じ5千355円ですが、あて先は「上様」、日付は「平成17年4月9日」となっているといいます。
店側は「同じ発行番号の領収書が複数存在することはない」と答えました。つまり、あて先と日付が書きかえられた疑いが濃厚です。
■こんなにあった! 公明の政調費不正

▲政調費疑惑の一覧(『しんぶん赤旗』H19.3.24)=東京都目黒区では、政調費の不正使用で公明党区議6人が全員辞職しました。そのなかで明らかになったのは、自家用車の修理代や観光地での土産代など私的流用とみられるもののほか、都議選告示の日に公明党本部に届けられた弁当代など不可解な支出まであります。
また、目黒区では、那覇市内のタクシーの領収書に「上目黒三丁目→北新宿」と記載。さらに、2003年7月と10月に開いた演説会の会場費約30万円を「公明党目黒総支部」が支出する一方、「公明党目黒区議団」もあて先だけ変えた同一の領収書コピーを添えて政務調査費を不正受給した疑いも判明しました。
犯罪行為にあたる領収書の偽造はこれだけではありません。埼玉県越谷市では、公明党市議全員が長崎県内を視察中のはずの日付で、越谷市内のラーメン店の領収書1万8千円を請求していました。
公明党広島市議団が監査委員から指摘されて返還した政務調査費には、クリーニング代や会食費、めがね修理代や町内会費といった私生活上の出費と思われるものが並んでいました。
■公明区議が全員辞職
―東京・目黒―
【政調費で車検・バスツアー】

▲公明党目黒区議団が区議会事務局に提出した政務調査費の領収書のコピー(『しんぶん赤旗』H18.12.7)=自家用車のカーナビ代、洗車代から観光バスでの団体旅行、かっぽう料理代、酒代まで税金から流用―東京・目黒区で、公明党区議団の政務調査費の不正使用が問題になっています。公明党は不正使用を認め、区議6人全員が辞職という全国でも異例の事態になりました。区民からは「説明し謝罪して」「過去にさかのぼって返せ」の声が相次いでいます。
目黒区の公明党区議団と前議長(自民=11月30日に議長辞任)の政調費のむだ遣いが問題になったのは、市民団体が10月に監査請求をしたのが発端です。新聞、テレビが報道し、区役所には5日までに421件の批判が殺到。職員は対応に追われています。
公明区議の辞職届を了承した11月30日の区議会本会議。傍聴席には定員の2倍を超える126人が入場し、立ち見もでたほど。入れなかった人は、ロビーの庁内テレビに見入りました。
公明区議の辞職後も「きちんと区民に説明して」の声が相次いでいます。
[政務調査費]=地方自治法に基づき、地方自治体が議員や会派に支給する調査研究のための経費。目黒区は議員1人あたり月17万円、年204万円を限度に政務調査費を支給しています。
【領収書偽造疑惑】

▲公明党目黒総支部が東京都選管に提出した領収書(左)と公明党目黒区議団が目黒区に提出した領収書(右)のコピー(『しんぶん赤旗』H18.12.22)=公明党目黒区議団が政調費の収支報告書に添付した領収書の写し(右)は、東京都板橋区の建設資材販売会社が昨年10月11日付で発行、金額は6万9千3百円です。一方、公明党目黒総支部(支部長・東野秀平公明党都議)が東京都選挙管理委員会に提出した政治資金収支報告書にも、会社名、日付、金額、通し番号が公明党目黒区議団の領収書とまったく同じものがありました。筆跡も同じで、違うのはあて先の「区議団」と「総支部」という文字だけです。
建設資材販売会社の担当部長は取材に対して、「領収書は、通し番号で管理している。この領収書は公明党目黒総支部あてに出した。ポスターを張り出すために使う両面テープ代金だ。公明党目黒区議団には領収書を出していない」と証言しています。
公明党目黒区議団が政調費の収支報告書に添付した領収書は、偽造された疑いがあります。
●領収書を改ざんしたのなら、私文書偽造の疑いがある。改ざんした領収書で政調費をだまし取ったとしたならば、横領や詐欺になる可能性もある(日大法科大学院の板倉宏教授〈刑法〉)
【政調費不正に新疑惑】

▲公明党目黒総支部が東京都選管に提出した領収書コピー(右)と、公明党目黒区議団が目黒区議会議長に提出した領収書コピー(左)(『しんぶん赤旗』H19.3.22)=問題の演説会は、2003年7月23日と10月14日に目黒区文化ホール(めぐろパーシモンホール)で開催。目黒区芸術文化振興財団が発行した2件の会場費の領収書コピーが、公明党目黒総支部(支部長・東野秀平都議)の政治資金収支報告書と、同区議団の政務調査費支出報告書にそれぞれ添付され、“二重支出”していたことが判明したもの。
●政党が開く講演会の費用を、政務調査費から支出するのはそもそも目的外支出だ。演説会の会場費については、政治資金から出すことが認められている。政治資金の方から費用を出してもらいながら、政務調査費から支出するのは“二重取り”であり、詐欺罪に該当する。なぜこのようなことになったのか、当事者はきちんと説明すべきだ。(東京市民オンブズマンの佃克彦弁護士)
【4年前の約束はなんだったか】

▲政務調査費などの取り扱いについて決定した内容を報道する『公明新聞』H15.1.19(『しんぶん赤旗』H18.12.25)=「1.政務調査費は、会派および議員の調査活動を行うために支出されているものである。政務調査費支出条例等に基づく支出項目に則(のっと)り、厳正に使用し、いささかも市民に批判されるものであってはならない。
2.支出に当たっては、必ず帳簿を作成し、領収書を添付するなど透明性を高める。なお、余剰金が出た場合は返却する」
これは、2003年1月18日の公明党第17回全国県代表協議会で、藤井富雄・全国地方議員団会議議長(当時)が、地方議会における政務調査費のあり方に関し、「公明党は率先して改革に取り組むべきだ」などとのべて提起し、同協議会が決定したものです。目黒区の事態を受けてのものではありません。
東京都目黒区議会で公明党議員団が政務調査費を不適切使用した問題で、『公明新聞』(H18.12.15)が、太田昭宏代表の陳謝と、中央幹事会が「政務調査費の基本的考え方」なるものを決定したことを伝えています。
今回、中央幹事会が決定した「考え方」では、この4年前の「決定」についての言及も、なぜ「決定」にもかかわらず実際には正反対のことがおこなわれていたかについての分析も、みじんもありません。
それどころか、「考え方」が「近年、その使途に対する住民の関心が高まってきており」とするなど、政務調査費問題が今回、初めて浮上してきたかのように印象づけているのですから、「有権者だまし」といわれても仕方ありません。
■サラ金業界、自公に1949万円
―03〜05年 高金利維持工作の最中―

▲貸金業者・業界団体からの資金提供(『しんぶん赤旗』H18.10.13)=サラ金などの高金利引き下げが国会の焦点となる中、渦中の貸金業界の政治団体「全国貸金業政治連盟」(全政連)や貸金業者から自民、公明両党に、2003―05年の3年間で、パーティー券代や講演料などの名目で少なくとも1,949万円の資金提供があったことが、日本共産党の高金利引き下げ対策チーム(責任者=大門実紀史参院議員)の調査でわかりました。
それによると、自民党や同党議員への献金、パーティー券代、機関紙購読料などの資金提供は3年間で計1,719万円に、公明党は230万円にのぼりました。
■自公に献金1819万円
―耐震偽装関係企業―

▲耐震強度偽装問題関係企業・個人の政治献金(『しんぶん赤旗』H17.12.19)=マンションなどの耐震強度偽装問題で、関係企業やその幹部から自民党、公明党への献金が明るみに出てきました。公明党は今回の偽装問題で、伊藤元国土庁長官より早い11月上旬に山口那津男参院議員の秘書がヒューザーの小嶋社長を国交省側に仲介。藤井一都議が代表を務める同党大田総支部が03年4月、小嶋社長から10万円の献金を受けています
■評価するには程遠い内容
―政治資金規正改正法―

▲政治資金規制改正法の自公案(『しんぶん赤旗』H16.10.21)=上限規制には抜け道が残り、政治とカネの問題の本質と言うべき迂回(うかい)献金の対策も盛り込まないという。自民党旧橋本派への1億円裏献金など一連の事件を踏まえれば、評価するには程遠い内容だ。国民の不信を真剣に受け止め、再考すべきである。(『毎日新聞ニュース速報』社説H16.10.23)
■"広告による献金"

▲『公明新聞』広告収入の推移(『しんぶん赤旗』H16.9.24)=旧公明党、公明、現在の公明党の政治資金収支報告から作成(1994年は12月に旧公明党が解散、同月、あらたに公明が発足したので公明の収支報告は12月分だけ)。
岩波新書『政治献金』を書いたジャーナリストの古賀純一郎氏は、そのなかで、日本経団連が政権与党の公明党に「政策評価」にもとづく財界献金を打診したら、「公明党は、『政策評価による献金は不要。別の方法を考えてほしい』と、暗に、広告による献金を要求したという」としるしています。古賀氏は「経団連の有力会員企業によると」として前出のくだりをしるしています。“広告による献金”という手法は、自民党の得意手でもあります。
■薬局企業関連から献金

▲津市の坂口力後援会事務所が入るメディカル一光のビル(『しんぶん赤旗』H16.8.5)=公明党の坂口力厚生労働相の親族が代表取締役を務める調剤薬局チェーン会社と関係企業から、同相の政党支部や後援会に2002年までの4年間で計252万9千円が献金されていたことがわかりました。厚生行政にかかわる企業から多額献金をうけていたわけで、厚労大臣在任中は関連業界政治団体から献金を受け取らないとした自身の国会答弁からみてもその姿勢が問われます。